個人事業主が収入なしの確定申告は?純損失の繰越控除と繰戻還付
個人事業主が収入なしのときに確定申告はどうしたらいいのか?あなたは純損失の繰越控除と繰戻還付を知っていますか?あなたが事業で出してしまった赤字を持ち越したり、赤字額分の税金をキャッシュバックしてもらったりする方法があるんですよ!
純損失の繰越控除と繰戻還付とは、個人事業主のあなたが収入なしになったときや、事業で赤字を出してしまったときに、大きなメリットがあります。白色申告だと税金が0円になるだけです。しかし、あなたが青色申告なのであれば、純損失の繰越控除と繰戻還付のことを知っておかないと、大きな損をすることになるんですよ!
純損失の繰越控除と繰戻還付
純損失の繰越控除と繰戻還付とは、個人事業主であるあなたが、収入なしのときや赤字のときに、税金をキャッシュバックしてもらったり、黒字になった年の税金を減らしてもらえたりする、と~ってもありがたい制度なんですよ☆
純損失の繰越控除とは、あなたが事業で出してしまった赤字を翌年以降に持ち越すことができます。翌年以降黒字になったとき、赤字額分をまるまる控除額として計上してもらえるんです。純損失の繰越控除は合計で3年間持ち越すことができます。
繰戻還付とは純損失の繰越控除とは逆で、個人事業主のあなたが収入なしのときや、赤字が出てしまった年に、前年度の黒字分から、税金をキャッシュバックしてもらえるんです。
純損失の繰越控除
純損失の繰越控除は青色申告であることが条件です。個人事業主のあなたが収入なしのとき、赤字を出してしまったときに、赤字を翌年以降から合計3年間持ち越すことができます。
赤字を持ち越している間は、ちゃんと申告をし続けていないと、純損失の繰越控除の権利は失効してしまうので注意しておきましょう。収入がなかったとしても、確定申告だけはしっかりしておかないと、権利自体を喪失してしまうんですね。とてもモッタイナイので、できる限りモトは取っておきましょう。
純損失の繰越控除の権利を得るためには、損失申告用の付表もつける必要があります。個人事業主のあなたが収入なし、赤字だったときの確定申告方法は、以下の記載例を参考にしてみてくださいね。
確定申告書の記載箇所
損失申告用のの付表
損失申告用のの付表3年以降用
繰戻還付
繰戻還付は前年度も青色申告であったことが条件です。個人事業主のあなたが今年は収入なし、赤字だけど、前年度は黒字所得だったときに、前年度の黒字分から今年の赤字分を控除してもらえます。
前年度の黒字額分から、今年の赤字額分との差額となる税金を還付してもらえるのです。儲かっていた前年度分の税金をキャッシュバックしてもらえるという、個人事業主には、なんともありがたい制度です。繰戻還付は【欠損金の繰戻しによる還付請求書】という書類を申告時に提出しましょう。
欠損金の繰戻しによる還付請求書
個人事業主が収入なし・赤字のときは純損失の繰越控除と繰戻還付の申告を忘れずに!
個人事業主が収入なしや赤字のときでも、青色申告であれば、純損失の繰越控除と繰戻還付などの特典があります。黒字のとき大きく節税できたり、赤字のときに還付金をもらえたりする青色申告。これが白色申告だと税金が0円になるだけなので、この差は大きいですよね!
個人事業主やフリーランスだからこそ、もしもの収入なしや赤字の時には、純損失の繰越控除と繰戻還付などの特典を利用できるよう、青色申告にしておきましょう!今やクラウド型の会計ソフトを利用すれば、青色申告を自動化することができます♪この機会に会計ソフトの見直しなどもしてみましょう☆